
先日、マーマレードをつくるに先立って、久しぶりに包丁を研ぎました。
以前にも自分で研いでいた時期があります。
うちの包丁は他所様のよりもよく切れると自画自賛していたものです。
ところが、次第に切れ味に不満が出るようになりました。
【狸小路・宮文・刃物研ぎ】
ある時、プロの研ぎ師(狸小路の宮文)に研いでもらったところ、これがよく切れるのです。
当たり前なのですが、自分で研ぐよりもよく切れる。
自画自賛していた天狗の鼻は折れてしまいました。
それ以来、マーマレードをつくるときはプロに研ぎをお願いしていたのです。
ところが、今年は新型コロナウイルスの猛威で、外出自粛要請が出されてしまいました。
【やむを得ず】
繁華街の宮文に行くことがはばかられます。
やむを得ず、昔とった杵柄、自分で研ぐことにしました。
台所に眠っていた砥石と包丁研ぎホルダーを引っ張り出しました。
念の為、簡易シャープナーも用意して、万全の体制で「研ぎ」ます。
折れた天狗の鼻も年月が癒やしてくれました。
後輩のKさんがfbに載せていた「包丁研いぢゃる!」にも刺激を受けました。
(画像はKさんのfb「包丁研いぢゃる!」から拝借したものです)
【事前準備】
彼の仕上げ砥石5000番にはかないませんが、両面砥石の荒砥、中砥、仕上げ砥石(3000番)があるので、包丁研ぎホルダーでサポートすればなんとかなるはず。
ちなみに包丁研ぎホルダーとは、自転車の補助輪のようなものです。
久しぶりの研ぎなので、こけないように使うことにしたのです。
ユーチューブで「包丁の研ぎ方」を検索すると、あるわ、あるわ、アマチュアからプロまで研ぎ方の動画が次々と出てきました。 参考になりました。
宮文の研師(とぎし)さんの動画もありました。
見ているうちに自分の砥石に難があることに気づきました。
経年劣化で、砥石の中央部が減って緩やかに凹面になっていたのです。
こうなると、包丁の研ぐ角度を一定に保つのが難しくなり、刃先が丸くなる・・・
道理で切れ味に不満が出たはずです。
(なぜ、こんなことに気づかなかったのか! 自分に腹が立ちます)
(Kさんの砥石、5000番、刃の黒幕!)
新しい砥石を買わなきゃいけないかな? と思っていたところ、
砥石の表面を平らにする「面直し砥石」というものがあるということを知りました。
それなら、面直し砥石を買おうか?
翌日、手持ちの2本の砥石を見ているうちに、この荒砥と中砥などをこすり合わせたら面直しができるのではないかということを思いついたのです。
試して見ると、なかなか調子がいい。
ほぼ平面になりました。
「包丁研ぎ」の前に「砥石研ぎ」が必要なのでした。
【いざ、研三(とぐぞう)】
初心者マーク(包丁研ぎホルダー)を付けて、いざ、研ぐぞー(研三)!
(before)
刃こぼれはないので、荒砥は省略して中砥(1000番)と仕上げ(3000番)で包丁を三本研ぎ上げました。
甘夏の外皮は柔いとはいえ、数が多くて油袍があるので包丁の切れ味が、すぐ鈍ってきます。
武士に刀、豆福に包丁、どちらも切れ味が命です(ちょいと大袈裟かも)
今回のマーマレードづくりには、アマチュア研ぎ師が大活躍(これも大袈裟!)
(after)
久しぶりでしたが、何とか使い物になったようです。
これ以上の切れ味となると・・・300番、400番、1000番、3000番、5000番もの砥石を持っているKさんにお願いするしかありません。
彼は、趣味の領域を超え、プロの領域に足を踏み入れてしまったかのようです。
Kさん! 折角、いい砥石があるのですから、レベルアップのために、わが家の包丁研ぎに参戦しませんか?


